4月8日は、お釈迦さまのお誕生日で花まつりと言われています。
花まつりは、お釈迦さまの誕生のお姿を安置し、
お花でいっぱいにし、甘茶をかけて祝う行事です。
今から2500年前、ヒマラヤのふもと、
カピラ国の王子さまとして色とりどりのお花が咲いているルンビニーの花園で生まれました。
その時美しい音楽が響き渡り、天界の龍王が甘い香りの雨、
甘露の雨を天からそそいで祝福したという伝説があります。
お釈迦さまは生まれた直後に周囲を見わたし、
七歩歩いて右手を天に指し、左手を大地に向けて
「天上天下唯我独尊」と言ったと言われています。
「天上天下唯我独尊」とは、
この宇宙の間に自分より尊いものはない、
私たちひとりひとりが宇宙にただひとつしかない命をいただいている
尊い存在だという意味です。
この日は、私たちひとりひとりのかけがえのない命の尊さを改めて知り、
すべての存在のしあわせを願う日でもあるのです。
花はかよわい存在ですが、天と地の恵みに支えられて美しく咲きます。
人もまた花と同じように天と地に支えられ、生かされている
かけがえのないいのちを持った存在なのだということに気づきを持つ日でもあります。
また、甘茶を母乳と見たてて母性をたたえる日でもあるのだそうです。
そしてまたこの日は、愛と美の女神、ヴィーナスの日としても知られています。
1820年、エーゲ海のメロス島で畑の中からヴィーナス像が発掘されました。
この像は「ミロのヴィーナス」として知られており、
紀元前100年頃に作られたとされています。
太古より女神は
母なる大地、母性の象徴として崇拝されてきました。
春の宵、甘茶をいただきながら、命を育む母性と内なる女神に滋養を与えましょう。
私たち女性が命を育み、この地球の命を護る存在なのです。
オーラソーマの瞑想にも引用されている
お釈迦さまの「スッタニパータ」の祈りの言葉とともに
命の尊さをこころに深く感じながら、
すべての生きとし生けるものに
愛とやすらぎの光を送る瞑想をしましょう。
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「スッタニパータ」より お釈迦さまの祈りの言葉
生きとし生けるもののすべてが安楽で、平穏で、幸福でありますように。
いかなる生命、生物でも、動物であれ、植物であれ、
長いものも、大きなものも、中くらいのものも、短いものも、
微細なものも、少し大きなものも、
また今ここにいて目に見えるものも、見えないものも、
遠くにいるものも、近くにいるものも、
すでに生まれたものも、これから生まれるものも、
一切の生きとし生けるものが幸福でありますように